内緒で本音ブログ

大人だけどまだまだ大人の階段登りたいです。

亡き友あっちゃん②

その後しばらくは快方に向かい、一度は退院までできた。

退院後家まで会いに行ったらあっちゃんはポツリと別れ際に「多分再発してると思う。」と腕を触りながら「なんかこの辺に再発した感じがある。」と。

 

私は半分、え?そんなことないでしょ?と思いながら帰った。

 

あっちゃんの予感は当たってた。結局また入院が始まり、私の頭の中にはもう治療法がなくなると言っていたことがフッと浮かんで、怖くて、信じたくなくて、会いに行けなかった。

 

あっちゃんが再発を教えてくれたのは、私の誕生日にくれたメールの中でだった。

その時はわからなかったけど、すでにすごく病状が進んでしまって、数日後に会いに行ったら変わり果てていた…。

 

こういう表現をして良いのかわからない。でも久し振りに会った瞬間に、もうあっちゃんは半分居ないって感じてしまった。脳に転移があって、前みたいな朗らかな表情はもう作れず、杖がないと歩くのが辛そうだった。

会話は普通だったのに私の頭は真っ白になっちゃって、最近見た映画の話も友達のことも、何を聞かれても何も出てこなくて。

そしたらあっちゃんがまたポツリと言った。

 

「もう俺も長くないよ。」って。

 

あっちゃんの前でなんか、泣きたくなかった。いつも通り冗談言って笑いあって明るくしてあげたかった。

 

でももう、今目の前にいるあっちゃんは別の方向に進んでしまってきっともう戻れない事が事実過ぎて、泣いてしまった。「そんな事、言わないでよ。」しか言えない…。悲し過ぎた。

 

どうしてあんなに実感してしまったのかわからない。でもその日が私とあっちゃんにとってのバイバイの日になった。